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イマイのコラム
イマイのコラム
CSVについて
2011/11/10
日経ビジネスの2011年11月7日号に、「チョコでアマゾン再生」というCSV活動についての記事が載っていました。CSR(企業の社会的責任)という言葉は知っていましたが、CSV(共有価値の創造)というのは知りませんでしたのでご紹介致します。

砂浜や河川敷の清掃、美術館やコンサートホールの建設・運営、そしてそれらのイベントの後援など、いわゆる「文化活動」を企業が行なう事は多くあります。いわば企業によるボランティア活動です。これらは「企業は利益を追求だけではなく、社会を構成する一員として社会的責任を果たすべき」という観念から行なわれる活動です。

工場排水は公害をまきおこす危険があります。それを回避するために排水処理システムなどを導入するのは当り前の事となりました。これはまだ消極的な活動ですが、きれいにした排水を流している川や海を積極的に守るため、清掃活動を主体的に行なおうとするのがCSR活動です。地球環境問題だけでなく、教育や福祉、芸術、文化など幅広い分野で企業が担う役割が高まっています。

今回の記事では、お菓子の明治が「アグロフォレストリーチョコレート」というシリーズを販売している事を紹介しています。チョコレートの原材料となるカカオはアフリカのガーナからの輸入に頼っている状況ですが、農家との直接契約ができず、カントリーリスクもあるため他の国からの輸入も必要になります。そこで、南米ブラジルにカカオ農園を作り輸入を始め、「アグロフォレストリーチョコレート」ができあがりました。

カカオ農園を作るといっても、森林伐採を行ない地元住民を過酷な労働状況に置くのでは良くないので、土作りから始め、最終的には森を育てる目的で農園の中に研究者を派遣し、地元の人と一緒に作業をしているようです。森林を人工的に作る事により、パッションフルーツやアサイーなどのフルーツ栽培が成功しているので、同時にカカオの栽培をしているとの事でした。そしてこれが上手く行き、高品質のカカオが取れるまでになったようです。

CSR活動では、本業と関連の薄い活動を選択してしまう事があります。後進国の学校建設や井戸掘りなどの支援を行なう事は非常に意義のある活動ですが、売上に貢献するかと言ったらそうではありません。業績が悪くなった時には、CSR活動をやめてしまう可能性もあります。持続的な支援が必要な場所に、支援ができなくなってしまう可能性があるのです。

しかしCSV活動では、社会貢献と共に自らの企業も利益を目指します。活動が軌道に乗れば、持続的な社会貢献が可能になります。明治の場合、チョコレートが売れればカカオの購入量が増え、森林農業が発展して、アマゾンの森林が増えるという事になります。チョコが1枚売れると50cm四方の森林が再生される計算だそうですが、三方一両損ならぬ「三方一両得」みたいな「おいしい」話が進んでいます。