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イマイのコラム
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シャープ
2015/02/12
シャープが減資を行い、資本金を1億円にするという報道がありました。1200億円以上の資本金を1億円にするという事でほぼ100%の減資となるのですが、これが実現するとシャープが中小企業の仲間入りをする事になります。「東証1部上場の中小企業」という形があっていいのかどうかはわかりませんが、中小企業の定義として製造業では「資本金3億円以下または従業員300人以下」という枠があるため、分類上は中小企業となってしまいます。

税務上にも優遇措置がいくつかあり、資本金1億円以下の法人の場合には次のような優遇があります。
  • 法人税率の軽減
  • 欠損金の繰越控除
  • 交際費課税の特例
他にも投資促進税制の適用などが考えられますが、大企業には工場誘致のために様々な施策を行っている自治体もあるので、どちらが有利か一概には言えないかもしれません。

資本金1億円の会社が東証に上場し続けられるのか疑問に思いますが、上場を維持するとの事…。減資だけなら株数は変わらないので、一株あたりの純資産額(PBR)などは変わりません。だから、株主にとっては損にも得にもならない事になるはずです。(今回は優先株の発行なども同時に行うので、希薄化が生じますが…。)

思い切った施策で損失を一掃するようですが、本業の業績回復で損失をなくすための方策を示して、「目の付けどころがシャープでしょ。」の頃の勢いを取り戻してもらいたいと思います。

追記
このコラムを書き上げたとたん、シャープの減資は5億円にするとの報道がありました。東証一部上場の中小企業という形を見てみたかったので、少し残念…。