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イマイのコラム
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手段と目的
2009/01/20
手段が目的化するって事はよくある話です。例えば、会社内の情報伝達をスムーズにするために営業マン全員にパソコンを持たせ情報伝達ツールとして活用しよう…などという場合です。どうせやるなら営業マンだけでなく経理マンにもパソコンを持たせよう。経理マンに持たせるなら会計もパソコンで処理しよう…なんて具合にどんどん目的が変わってきます。

そうすると、最初の目的である情報伝達のツールとしての役割を発揮できず、パソコンが配備されても使われなくなってしまうなんて事になりかねません。これは日常生活においても注意が必要です。「これは何のために行うのか」「この手段で目的が達成できるのだろうか」という事を念頭に置いていないと、本来の目的を見失い、結局やっただけ無駄になるなんて事になりかねません。

掃除も同じです。掃除の目的は場所をきれいにする事ですので、その目的達成のために必要な事を行えばよいのです。しかし、お寺での掃除は違うようです。修行の一環として行われる掃除は、場所をきれいにする事が目的ではなく、こころの問題のようです。(私は修行経験がないのでわかりませんが…。)目的が違えば手段も変わります。お寺では掃除のやり方が違っても当然なのです。

資格取得のための勉強も同じです。税理士を取ろうという目的で勉強していると、税理士合格の時点で目的が達成されてしまいます。何故税理士の資格を取ろうと思ったのかが大切です。どんな資格も「目的」ではなく「手段」のはずです。税理士を取った後の自分の姿を想像する事によって、やる気を持続させる事もできるのではないでしょうか。

軸足をぶれさせないために大切な事は、確固とした目的です。例えば、経営者のより良きパートナーとなれるよう税理士を目指します。税理士になってこんな事やあんな事を行いたいという夢を描きます。その夢を実現させるために税理士資格取得という手段が必要となるのです。そこで税理士取得を目的化し、その目的のために手段を選択します。

独学で学習したり、専門学校へ通学したり、受験仲間を見つけたりという、自分にあった手段を見つける事が大切になります。専門学校へ通学するという手段を取った場合には、専門学校へ通学する目的で、勤務先や家庭での協力という手段が必要になります。そこで専門学校へ通学する事が目的になるのですが、最終目的を忘れてしまってはやる気がなくなります。毎週通学するだけで満足してはいけないのです。税理士になってからの夢を描き続ける事により、軸足をぶれさせない努力が可能になるのです。