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税務調査での指摘事項
2015/09/10
税務調査が立て続けにありました。事前に連絡があり、日程調整をしてからの税務調査なのでスケジュール的には問題なかったのですが、お盆休みが入りタイトな日程の中での税務調査だったのでルーチンの仕事が滞って大変でした。

3社の税務調査だったのですが業種がバラバラで、もちろん担当官も違うために調査のポイントが大きく違いました。どのような場合にも共通するのは「売り上げの認識」です。いつ納品されて、いつ請求をしているのか?…特に建設業の場合には、現場に出たのがいつなのか、どのように請求金額を決めているのかが問題になります。

今年初めの税務調査の担当官は「相手の確認があって初めて売り上げを計上すべき」(いわゆる検収基準)という見解をいただきましたが、他の担当官からは「最後に現場に出たのはいつなのか」という視点で工事完成時期を決定すべきとの見解を受けています。どちらも間違いではないと思いますが、現実的には現場に出た最終日で計上するのが安全だと思います。

売り上げをごまかして社長のポケットに入れているような例は問題外ですが、決算日をまたいでの仕事が今期の売り上げに入るのか来期になるのかが大きな問題となります。いわゆる「期ズレ」の問題ですが、税務署では「売上げモレ」との指摘になります。また、来期の売り上げにかかる原価が当期に計上されてはいけません。正しい利益とならないからです。そのため、工事原価を現場ごとに集計する必要があります。これが大変な作業になりますので、決算作業は時間がかかることになります。

今回の税務調査の中で、消費税について細かいチェックを受けたところがありました。今まではあまりチェックを受けていなかったのですが、書類の保存がない経費項目については税額控除を受けられないというものです。…確かに消費税については、帳簿および書類の保存ということで法人税より細かい規定となっています。

さらに、売り上げに対する消費税額から各経費に対する消費税額を差し引いた残りを納めますので、帳簿や書類の保存がないとなると差し引くべき消費税額を認めてもらえないことになり、結果、売り上げに対する消費税額の全額を納めることになってしまいます。

今回の調査対象の会社では保存がしっかりしていましたので大丈夫でしたが、今後は次のような請求領収書の保存がされているかが問題になります。
  • 預金口座からの引き落としになっている公共料金の請求書の保存はされているか。(特にドコモは郵送されない場合があるので注意)
  • クレジットカードで購入したものの明細は保存されているか。(カード会社の明細ではなく、利用店のレシートなどが必要)
  • 領収書だけでは不十分、何を購入したのかわかる明細(請求書や納品書)が必要です。
みなさんもお気をつけ下さい。