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イマイのコラム
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消費税の再延期
2016/06/03
消費税の引き上げが延期になりました。安倍首相の「鶴の一声」でほぼ決定してしまうのも「なんだかなー」って気がしますが、重要なことは「今後の財政への影響」だと思います。相反する二つの考えが、私の中で渦巻いています。一つは「増税が延期されてホッとしている」自分、もう一つは「延期していいのか?」と疑問に思う自分です。

まず、自分の生活のことを考えると、消費税アップは痛い出費になります。そろそろ車の買い替えを考えているので差額は大きいですし、もちろん日々の生活費への影響も少なくありません。このところ、税抜き表示の店が多くてレジで驚くことが少なくないですが、これが10%となるときついと思います。

また、景気への影響も少なくありません。3%から5%へ上がった時、5%から8%に上がった時、それぞれに買い控えがあり景気に対して大きな影響を与えました。アベノミクスで好景気といっても給料が上がったわけではなく、庶民の生活は楽になっていません。そんな中での増税であると、景気の減速は明らかでしょう。デフレ脱却を目指しているようですが、景気が悪くなるとデフレ状態が続いてしまうと思われます。そう考えると、増税が延期されて良かったと思えます。

しかしながら、高齢化社会で所得税や法人税が厳しい中、消費税をアップせずにどうやって借金を返済していくのでしょうか?また「再延期はありえない」と言っていた首相が、一転して「再延期する」と前言撤回することは、諸外国から見てどのように評価されるものなのでしょうか?

日本の国債は外国に買ってもらっているものでなく国内で賄われているものですから「金融危機は無い」というような論調もありますが、それでも格付けが下がると金利負担は大きくなります。消費税のアップで日本の財政状態が悪くならないであろうと見込んでいた外国人投資家から見ると、今回の再延期は「当てが外れた」ということになるのではないでしょうか?

長期的な視点に立って考えると…延期している余裕はないのではないでしょうか?