鈴虫寺に行ってきました。京都の西の端、嵐山の南側にある「華厳寺」という禅寺です。

有名な点は3つ…一つは、鈴虫寺と呼ばれるように、一年中鈴虫が鳴いています。秋の虫である鈴虫を年がら年中鳴かせることができるのは、卵をふ化させ育て、かつ温度管理によって夏が過ぎ秋になったと鈴虫に勘違いさせることができているからです。この管理は大変なことだと思います。

もう一つは、説法の面白さ…「吉本興業の芸人さん？」と思わせるような軽快な語り口で、聞いてる人が手をたたいて笑ってしまうような説法ですが、もちろん内容もしっかりしています。いくつかためになる話を聞いたのですが、その中で覚えているのが「利他」の考え方。「他の人から自分が何かをしてもらうことを期待するのではなく、自分が他の人に対して何ができるか、これを考えることが大事である」ということです。「利己」の反対なんだろうと考えました。自分が幸せになるためには、この考え方が大事であると説明を受けました。

最後の一つは「幸福地蔵様」…願い事を一つだけかなえてくださる地蔵様であるということです。非常に珍しい「草鞋を履いた地蔵様」ということで、願い事をかなえるために全国どこでも地蔵様が来ていただけるとのことです。そのため、願い事をするときには、住所と名前をはっきりと伝えなければなりません。

非常に人気のあるお寺です。今回は朝一番をめがけていきましたので混雑はありませんでしたが、前回は入場までに一時間くらい待ち時間が必要でした。長い時には、二時間以上待つこともあるそうです。この人気は、説法の面白さももちろんですが、幸福地蔵様のご利益が大きいのではないかと思います。

お願い事がかなった時には御礼参りのために参拝し、また次にお願いしたいことが出てきたときに参拝に来ているのでしょう。あるいは、ご利益があったという口コミから、どんどん人気が高まっているのではないかと思います。今回も娘の入学試験合格のためにお参りしている母娘が、お坊さんに相談をしていました。小さなお寺さんですが、非常に面白いお寺さんだと思います。お勧めです！