今年も3月11日がやってきた。あの日は春の暖かさを感じる陽気であったが、今年は雪の朝であった。確定申告も一段落し、後始末をしている最中に事務所で揺れを感じた。その時には大震災である事を知らなかったが、夜のニュース映像で愕然とした。津波の恐ろしさはインドネシアのスマトラ島の映像で見てはいたが、対岸の火事としか見ていなかった。日本でこのような事態が起こるとは想像だにしていなかった。

「地震てんでんこ」という言葉を知ったのもこの後であった。昔から多くの被害があって、繰り返してはならずと言い伝えて来たのであろう。メディアが発達し、ホームビデオのみならず携帯電話で動画を撮り、ネットに流せる時代になった。だからこそ、このような惨事を皆で共有する事ができるようになった。多くの被害を無駄にしないために、この事実を伝えていかないといけないと思う。

大地震で建物などの下敷きになってしまう危険、その後の火災に巻き込まれる危険、津波に呑まれる危険…大きな地震がたくさんの危険を含んでいる事を忘れないようにしなければならない。復興への道は長いし、私自身は何もできないから、せめてもの思いで赤十字への寄付だけは続けている。