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イマイのコラム
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パラサイト
2020/2/12
アカデミー賞の発表がありました。今回の話題は韓国映画「パラサイト 半地下の家族」でした。英語以外の映画がアカデミー賞作品賞に選ばれるのは初めてのことだそうです。

今年に入って見た2つ目の映画がこの映画でした。カンヌ映画祭でパルムドール賞をとり、アカデミー賞の候補にもなっているということでラジオや新聞で話題になっていました。2/11の朝日新聞朝刊「天声人語」では次のように紹介されています。「家族4人がそろって失業中のキムさん一家は半地下のかび臭い部屋に住む。対照的にIT企業を経営するパクさん宅は豪壮で小高い丘に立つ。この2家族を描く韓国映画パラサイトが米アカデミー賞で4部門を制した。」

このキムさん一家もパクさん一家も、現実にたくさんいると想像します。韓国だけでなく日本でもアメリカでもヨーロッパでも貧富の差が拡大しており、その不満が充満しています。2/9の朝日新聞朝刊一面には次のような記事も載っていました。「貧富の格差の拡大や多額の学生ローン。米国の若い世代には『将来に希望が持てない』との思いが広がる。こうした閉塞感が、大統領選の行方を左右する可能性がある。」

これを読んで、学費ローンに苦しんでいるのは日本の若者だけでないということを知りました。社会人になったスタート時点から何百万円もの借金を抱えていることは、次のステップへの大きな足かせとなってしまいます。「親の収入や学歴が高いほど児童生徒の学力が高い」と言われるように、生まれた環境によって将来が決まってしまう世の中はよくないと考えます。努力が報われる社会にならなければ、面白味もない。

この映画はエンターテイメントであり、声高に格差社会を批判するものではありません。後半から終盤にかけての話の転がり方は突拍子がなく、「これでいいのだろうか」と疑問に思うこともありました。しかし、一瞬でも見逃してはならないという気持ちが生じ、退屈することなく見ることができたので、やはり面白い映画だったと皆さんに紹介させていただきます。

映画の中で出てきた「ジャージャーラーメン」ですが、本当は「チャパグリ」という韓国のジャンクフードだそうで、インスタント麺2種類を混ぜ合わせて食べるという本当にジャンクな食べ方です。また、北朝鮮のアナウンサーの真似が出てきたり、台湾カステラの店で大損したこととか、韓国のことを知っていると楽しめる場面が多く出てきます。私が気づかなかったポイントもあるかと思いますので、DVDやネット配信で見られるようになったら再度ゆっくり見たいと思います。