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イマイのコラム
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「男はつらいよ」を見てきました
2020/1/21
男はつらいよの新作映画を見てきました。新作が作られることを知った時には驚きでした。どのように寅さんを復活させるのかについて大きな興味を持ち、封切りを心待ちにしていましたが、年末の封切りだったため旅行の日程と重なってなかなか見に行くことができず、結局年明けになりました。

その前にNHKドラマで「少年寅次郎」を見ており、寅さんの境遇を知り原作本としての「悪童 小説 寅次郎の告白」(山田洋二著・講談社・2018年)も購入しました。映画を見る直前にもNHKドラマで「贋作男はつらいよ」を見て、寅さんの世界を思い出していました。

今回の新作は、唯一の甥っ子である満男が作家となり、昔の恋人と再会し、過去を回想する形で寅さんの世界がよみがえります。寅さんの良いところは、他人との関わり方が全力の体当たりだというところだと思います。おじさんやタコ社長との喧嘩も遠慮がない…とはいえ、一線を越えることもない。絶妙な掛け合いです。たまに一線を越える発言があると「それを言っちゃあ、おしまいよ」となっちゃうんです。

この人間関係を築くことが難しい…他人の目を気にして、他人からの評価を気にして、自分の周りに壁を作ってしまい全てをさらけだすことができない…。昭和30年代や40年代のご近所関係は、寅さんの映画通りの状況だったんだろうと思います。プライバシーなんて感覚もなく、隣が困っていれば助けるのが当然。「情けは人の為ならず」という言葉通りの情けが、行ったり来たりしていたんだろうと想像します。隣の子どもが泣いていたら「どうした」と声掛けするのが普通で、児童虐待に発展することもなかったんでしょう。

じゃあ、昔の生活に戻れるかというと…やっぱり便利や快適を優先し、プライバシーを尊重した現在の人間関係のほうが楽であるというのも本音です。こんな人間関係もあるんだということを知ってもらいたいので、寅さんを小中学生に見てもらいたいと思います。