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イマイのコラム
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中国国内のデモ
2022/12/8
中国のゼロコロナ政策へのデモが心配です。ゼロコロナ政策によってコロナ発生地域の都市封鎖が行れていますが、経済活動をストップさせることについて中国国内から不満の声が上がっています。

都市封鎖によってウィグル自治区のアパート火災の消火活動が遅れ、被害が拡大したとの見方が中国国内に広まり不満が爆発しました。北京市でも「自由がほしい」とのデモが発生しているようです。

普通はプラカードやビラを持ち寄って自分たちの意見を表明するのがデモの行い方ですが、デモが禁止されている中国では「白紙」を持ち寄り、白紙を掲げることにより政府への不満や批判を表明しています。これに対して、白紙の製造や販売が禁止されるというデマも流れたようですが、確かに今の中国であれば「白紙の製造や販売を禁止する」というマンガのような政策もありうると思わせられます。

政府は厳戒態勢を敷き、大量の警官を導入することによってデモを押さえつけていますが、市民もSNSで監視の眼をくぐり抜けて集まってくるようです。そうなると心配なのは、天安門事件のような形にならないかということです。

一つ目の心配は、市民の暴徒化です。これが起こると、鎮圧の「正当な理由」ができてしまいます。二つ目の心配は、警察や軍隊による暴力的な排除です。これに市民が対抗しようとしても、やはり鎮圧の「正当な理由」を与えてしまいます。暴力的な鎮圧が起これば、組織力と兵器力のある政府が勝つことになります。

政府がどれだけ情報統制しても、国際的な世の中であり、なおかつ市民に情報収集能力もあり情報発信力もあります。他の国に比べて自由がないことはよくわかっていますが、それを他の人に知らしめる力もあります。すべての情報を統制することは不可能であるため、市民の不満をどのようにコントロールするかが中国政府の力量だと思います。