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イマイのコラム
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ドナルド・キーンさん
2012/06/20
6月20日の朝日新聞に、ドナルド・キーンさんのインタビュー記事が載っていました。今年3月に日本国籍を取ったアメリカ人の日本文学者という事しか知りませんでしたが、今回の記事で沖縄戦に参加していた事を知りました。私自身が学生時代に沖縄戦の事をいくつか学習しており、ひめゆり部隊の語り部の話を聞いたりしていたので興味深く今回の記事を読みました。

日本語に堪能なキーンさんは、日本の文書を解読したり、捕虜の尋問を行なったり、スピーカーで投降を呼びかけたりする役目だったとの事です。特攻機が乗っていた戦艦めがけてきたり、豪の中の日本兵に銃を突きつけられたり、沖縄では「九死に一生」の体験をしてきたそうです。

「戦後出会った日本人は好戦的ではなかった。人間はマス(集団)の一部になると性格が変わる。戦争下、日本人にもそういう事があったという事」との声は、平和主義者であり日本人を愛する人だからこその発言だと思います。

逮捕劇で再度脚光を浴びているオウム真理教にしても戦時中の日本人の意識にしても、「どうしてそんな事になってしまったのだろう」と現時点から客観的に見る状況と、その場の全体的な流れや教育によって植え付けられている感情とは違うものになってしまうのだろうと思います。

体験者だからこそ感じられる、語る事のできる真実と、体験者でないから客観的に見る事ができる真実を重ね合わせながら、想像力を働かせて自分の意見を持つ事が大切だと改めて思いました。