ティータックの税務サービス 会社紹介 お客様の声 税務豆知識 よくあるご質問 お問い合わせ `トップページに戻る
 
イマイのコラム
イマイのコラム
韓国との関係
2012/07/06
朝日新聞デジタル版の7月5日朝刊に「元慰安婦9人、日本人男性を刑事告訴 少女像を侮辱」という記事が載っていました。ソウル日本大使館前に建てた少女像に「竹島は日本の領土だ」との杭を縛り付け、ブログで「売春婦像」と呼んだため告訴したとの事でした。ここには大きな問題が2つあります。

ひとつは「竹島は日本の領土」という主張…この主張そのものは、北方領土や尖閣諸島なども含めて領土問題を抱える日本にとって重要な問題です。解決できるかどうか難しい問題ですが、やはり解決に向けて地道な対話が必要だと思います。そして、自分の主張をわかってもらうためには、相手の主張も理解する姿勢が大切だと思います。今回の行動は自分の意見を前面に押し出しているだけで、解決の糸口にはならない行動だと私は思います。

又、慰安婦問題についても様々な見方があります。ここで私が大切にしたいのが「想像する力」です。戦争を体験していない私たちは、戦争体験者の経験談の前では立ちすくむしかないような感覚にとらわれます。しかしながら、戦争を体験していない私たちが、戦争反対の意見を声高に言ってはいけない訳ではありません。体験者の主観に基づく意見と、体験していない者の客観的な意見を重ね合わせる事が大切だと思います。

そのためには、経験していない者がどれだけの「想像する力」を持っているかが問われます。今回の行動は、売春婦と呼ばれる事への想像力が不足していたと私は思います。4日の朝日デジタル「YOU刊」に「〈@ソウル〉膨らむ「恨」 消えない植民地支配の傷あと」というコラムが載っています。ここでは、日本の軍需工場で強制労働させられた人々の話が紹介されています。「わたしたちは奴隷だったんです」と話すおばあさんにとっては、忘れられない、許す事のできない体験だと思います。

「3年前、日本の社会保険庁から、当時知らないうちに加入させられていた厚生年金の脱退手当金が振り込まれた。金額は99円」という日本の仕打ちも、想像する力が欠如していると言わざるを得ません。立場が違えば、同じ現象を見ても意見が違ってくるのは当然です。しかしながら、違った意見を殺してしまうのではなく、理解できる想像力が大切だと思います。

日本という国の大事な隣人としての韓国…又、親切な人の多い韓国との民間交流も盛んになっています。時代認識の違いを認めつつ、仲の良い間柄を作っていけたらいいなと思っています。