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イマイのコラム
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新聞連載小説が面白い
2014/07/04
新聞を読むのが日課で、読まないでいるとなんか違和感があり、不安になってしまいます。もちろんニュースを追っていくのが好きなんですが、一方で連載小説やコラムも面白く感じています。

日経新聞の朝刊には「波止場浪漫」(諸田玲子)が連載され、清水の次郎長の娘「けん」の20代と40代を行ったり来たりする面白い小説でした。清水の次郎長という名前は聞いた事がありますが、「何をした人なのか」「どのような功績を残したのか」を知らずにいました。今回の小説の主人公ではないので詳しい所は出てきませんでしたが片鱗を見る事ができ、船宿「末広」や鈴与グループとの関係を知る事ができました。

日経新聞の夕刊には「天下・家康伝」(火坂雅志)が連載されています。徳川家康の立志伝です。歴史に疎い私にとっては未知との遭遇で、非常に面白く読んでいます。例えば武田信玄と徳川家康との攻防とか、豊臣秀吉と徳川家康との攻防(ちょうど今、連載中の箇所です)とか歴史好きの人には当然の内容でも、初めて知る事ばかりで興味を持って読み進めています。歴史の事がわかると、旅行に行った時に、もっと楽しめるようになるかと思います。

朝日新聞の朝刊には「マイストーリー 私の物語」(林真理子)が載っています。小説家の母親が自分史を小説として書いてみたいと言い出したため、自費出版の得意な出版社の編集者である主人公に相談し、編集者が母親から原稿を受け取り内容を読み進めていくと共に、母親と小説家からの愚痴や得意話を聞いていくという話です。小説内の小説という形で進んでいく母親の飾られた歴史と、小説家である娘の母親に対する思いが対比的に進んでいき面白い内容です。その中でも、現在の出版業界の厳しさなどが表現されている回などは、興味深い内容でした。賞を取った小説家でも、小説だけで食べていくほどの部数が売れないのは想像に難くない現実だと思います。

朝日新聞の夕刊には「精鋭」(今野敏)が連載されています。警察小説で、最初はいろんな部署に回って交通違反の取り締まりや違法風俗営業の取り締まりなどいろいろな経験を積み、交番勤務では子供から捨て猫を預かってしまうなどのトラブルもあり、非常に面白い内容でした。なんだかんだで特殊警察部隊への参加にまで話は進んでいて、銃の訓練のために自衛隊の訓練に参加したりしています。今後どのような展開になるのか全くわかりませんが、題名の「精鋭」からすると特殊部隊SATに配属されるんだろうと思います。主人公の心情表現が面白く、「なんとかなるさ」といった軽い気持ちで厳しい訓練をこなしていく姿に共感を覚えます。

現在、私の読んでいる新聞小説は以上ですが、朝日新聞には夏目漱石の「こころ」が連載されています。ちょうど100年前に朝日新聞で連載が始まったのを記念して開始されました。現代小説に比べると読みにくいので読んでいませんが、この「こころ」に代表されるように新聞小説から名著やベストセラーが出てきています。毎日ちょこっとずつしか読めない小説ですので好き嫌いがはっきりとするかと思いますが、新聞のオマケというにはもったいない内容ですのでオススメです。